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ホワイトローズ (企業) : ウィキペディア日本語版
ホワイトローズ (企業)

ホワイトローズ株式会社は、雨具などの製造販売を行っている日本の企業。世界で初めてビニール傘を開発したことで知られる。
== 概要 ==
もともとは1721(享保6)年に創業した煙草商「武田長五郎商店」が前身。武田勝頼の子孫と伝えられている創業者の武田源勝政(のちに武田長五郎(初代)と名乗る)が甲斐から江戸駒形に移り、刻み煙草の販売を始めたとのこと。
四代目長五郎の時代、1825(文政8)年ごろに雨具商に転身。刻み煙草の湿気を防ぐために、箱の内側に敷いていた油紙を使って畳める雨具、今でいうレインコートを製作。これが売れ、五代目の時代には江戸幕府御用達となり、参勤交代などでも使われるようになったという。その後は番傘や人力車の帆張り、明治に入ると和傘も手掛けるようになった〔。
第二次世界大戦後の1949(昭和24)年、9代目社長となる須藤三男がシベリア抑留から帰国。一時休業していた家業を再開するが、他の傘メーカーが先に復興を遂げたことなどからそこに入り込む余地はなかったという〔。
当時の傘は綿などの布製が主流だったが、染色技術が未熟で色落ちして衣服を汚すことが珍しくなかった。そこで進駐軍が使用していたテーブルクロスに目をつけ、その素材であるビニールを使用した傘カバーを開発。1953(昭和28)年に発売を開始するとすぐにヒット商品となり店頭には朝から長蛇の列ができるほどだったという。しかし、ナイロンやポリエステル製の傘の登場により色落ちの心配がなくなると、布製の傘の需要はなくなり傘カバーも売れなくなった。そこでビニールそのもので傘を作ることを発想し開発に乗り出す〔。
1955(昭和33)年にビニール傘の原型が完成。これは透明ではなく乳白色(梨地)をしていた。しかし布傘のライバルとなることを恐れた問屋に扱いを拒否されたことから売り上げは伸び悩んだ。そのため上野や銀座でウィンドを持っている店舗をまわり、委託販売を直談判したという。そのうち、1964年東京オリンピックで来日したアメリカ人バイヤーからニューヨークで販売したいという話を持ちかけられたという。雨が多いニューヨークでは、肩まですっぽりと入る鳥かご型の傘が好まるということから、見通しが利く透明なビニールを使用した傘の開発。1964(昭和39)年にそれが完成するとニューヨークで飛ぶように売れたという。
しかし、台湾での生産が始まると、価格競争によりアメリカ国内では売れなくなった。そこで日本国内での販売に重点を置き、アパレルショップなどに、色や柄を付けたビニール傘を置いてもらうようにした〔。それが当たり、週刊誌が「修学旅行生のお土産に色とりどりのビニール傘が人気」と取り上げられ、テレビでも「銀座で透明傘が流行中」と紹介されるなど、最先端ファッションとして人気を集めた〔。その後、前出の台湾製が日本にも輸入されるようになり値段が下がると、ビニール傘はファッションアイテムから必要なときに買えばよいという商品へと変貌。中国でも生産が開始されるようになり値下がりがさらに進んだ結果、一時は50社あったという日本のビニール傘製造メーカーはホワイトローズ社のみとなった〔。
1980年ごろ、ある東京都議会議員から「顔が見える透明で丈夫な傘がほしい」との依頼を受けた〔。その議員が言うには「雨の日に黒や茶の傘で演説をすると聴衆に圧迫感を与えるが、ビニール傘だと庶民性を感じさせるし、透明なので自分の表情も伝えられる」「ただしビニール傘は壊れやすいので、丈夫で大きなサイズにしてほしい」とのこと
〔このエピソードはフジテレビ系「トリビアの泉」の2006年8月23日放送分で取り上げられた。〕〔。それに答え開発されたビニール傘は「カテール」と名づけられ選挙用として発売されると口コミで議員の間に広まった〔。
さらに、園遊会が雨天だった際、自分も参加者がよく見え、また参加者からも自分がよく見えるようにと考え、透明の傘を皇后美智子が希望されたため、宮内庁から注文が入った。そこで開発されたビニール傘「縁結」は、2010(平成22)年10月28日の秋の園遊会で美智子によって使われた


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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